銀行と消費者金融でお金を借りやすいのはどっち?

銀行の融資はかつて企業専門のものであったため、個人が銀行からお金を借りることが難しかった時代もありました。

 

今では銀行でも消費者金融と同様のカードローン商品を提供しているため、個人でも借入限度額の範囲内で自由に借入れできるようになっているのです。昔とは違って、銀行も消費者金融のように個人がお金を借りやすい金融機関になっていると言えるでしょう。

 

消費者金融と言えば審査スピードの速さが大きなメリットとなっていますが、同様にカードローンを利用することができる銀行の審査事情はどのようになっているのでしょうか。銀行カードローンは消費者金融よりも低金利であることから、どうしても審査が慎重になってしまい多くの時間がかかってしまうイメージがありますよね。

 

以下で銀行カードローンは消費者金融より借りやすいサービスなのかということについて検証していきます。銀行と消費者金融でお金を借りやすいのはどっちなのでしょうか?

 

銀行カードローンの保証会社は大手消費者金融が担当

銀行カードローンのホームページを見ると、大手の消費者金融や信販会社が保証会社になっている場合が多いことに気付くことでしょう。特に大手の消費者金融は、個人向け融資における審査のノウハウを持っているため、大手銀行を初めとして多くの銀行の保証会社になっているのです。

 

例えばの例を羅列します。

消費者金融が保証会社になっている銀行カードローン(一例)

  • 三菱UFJ銀行カードローン バンクイック:アコム
  • 三井住友銀行カードローン:SMBCコンシューマーファイナンス
  • ジャパンネット銀行カードローン:SMBCコンシューマーファイナンス
  • セブン銀行カードローン:アコム
  • 常陽銀行カードローン「キャッシュピット」:アコム
  • 北洋銀行カードローン「スーパーアルカ」:SMBCコンシューマーファイナンス
  • 北陸銀行カードローン「スーパーNOW」:アコム
  • 山形銀行カードローン:アコム

アコムはグループ会社である三菱UFJ銀行を初めとして、多くの銀行カードローンの保証会社になっています。プロミスをブランドに持つSMBCコンシューマーファイナンスも同様に、大手だけでなく地方銀行の保証会社にもなっているのです。

 

保証会社となっている消費者金融が利用者の属性を点数化して信用性を判断するスコアリング方式により迅速な審査を行ってくれるため、銀行は審査にかかる手間や時間を節約することができます。その分、他の銀行業務に集中できるというメリットもあるのでしょう。

 

属性とは、利用者の年齢、独身か既婚か、子供の有無、住所、住居形態、親と同居か、職業、勤務先、勤続年数、健康保険の種類、与信額、他社からの借入総額、返済状況などを指します。

 

2018年1月より銀行カードローンの即日融資は停止に

銀行カードローンは、以前まで確かに大手を中心として即日審査回答、即日融資が可能になっていました。ですが、2018年1月より銀行カードローンは即日融資を停止しているのです。

 

現在、銀行カードローンの公式HPから「最短30分で審査結果を回答」や「即日融資」などの文字を見ることはできません。銀行カードローンが即日融資に対応できなくなった今、急な出費でお金を借りやすいのは消費者金融のみということになります。

 

銀行カードローンの即日融資が停止された理由は主に2つあるのです。

銀行カードローンが即日融資を停止した理由

  • 1.暴力団員ら反社会的勢力との取引排除を徹底するため、警察庁のデータベースに照会する必要がある
  • 2.過剰融資を防止するため審査を慎重に行う必要がある

(参考:産経ニュース「「即日融資」を停止、銀行カードローン縮小へ」

 

反社会的勢力との取引きを徹底排除

銀行カードローンは、全体の融資残高が消費者金融を上回り、過剰融資が問題視されるようになりました。顧客の中には暴力団員など反社会的勢力も含まれ、犯罪などの資金源になっていたようです。

 

2018年から銀行カードローンで審査を受ける場合には、消費者金融では実施されていない警察庁のデータベースへの照会が行われるようになりました。利用者が暴力団などに属していないか確認するための時間として、最低でも2日間は必要になるのです。

 

この時点で即日審査は停止されたことになり、当然ながら即日融資も不可能となりました。

 

慎重な審査が望まれるようになった

銀行カードローンの利用者に自己破産する人が急増したことも、即日審査が停止された理由の1つとなっているのです。大手消費者金融が保証会社となっていることから、審査を保証会社任せで銀行自体はほとんど審査を行っていないという状況も批判の1つとなりました。

 

今までよりも慎重な審査が望まれるようになった結果、消費者金融のような最短30分というスピード審査は不可となっています。

 

「銀行カードローンは総量規制の対象外」も今では過去に

「銀行カードローンは消費者金融などで対象となっている総量規制の対象外であるため、旦那さんに安定した収入があれば収入のない専業主婦の方でも借入れは可能です。」

 

ただし現在、それは過去のこととなっているのです。

 

総量規制とは借入金の総額を年収の3分の1以下に制限するものであり、貸金業を営んでいる消費者金融やクレジットカードのキャッシングなどで適用されている仕組みなのです。(参考:日本貸金業協会「総量規制」

 

2017年3月以降に銀行は自主的に総量規制を導入し、現在は借入額を年収の2分の1や3分の1までに制限している銀行カードローンが大半となっています。銀行カードローンは即日融資が停止されただけでなく、銀行の特権とも言える総量規制の対象外も無効となってしまったのです。

 

銀行カードローンが総量規制の対象外をやめた理由

これまで銀行カードローンは総量規制の対象外であったため、収入のない人にお金を貸したり、他社からの借入額が多い人にも融資することが可能でした。その結果、銀行カードローンの融資残高が消費者金融を上回るほどになってしまったのです。借金苦により自殺する人や自己破産する人も急増しました。

 

この状況に一石を投じたのが金融庁でした。金融庁は本来、対象外となっている総量規制の「多重債務の抑制や顧客保護等」の観点を踏まえた態勢の整備を銀行側に求めたのです。そのことにより、一般社団法人全国銀行協会は2017年3月16日に会員銀行に対して通達を出しました。(→一般社団法人全国銀行協会「銀行による消費者向け貸付けに係る申し合わせ」

 

全国銀行協会がそれぞれの銀行に向けて出した通達の内容は主に2つです。

全国銀行協会が会員銀行に向けて出した通達の内容

  • 過剰な借入れを防止するため、広告などで銀行カードローンが総量規制の対象外であることや、高額の借り入れであっても年収証明書が不要であることを強調しないように努める
  • 銀行も消費者金融のように年収による借入額の制限をし、年収証明書の提出についても同じように求めることが望ましい

この通達により大半の銀行が融資額を利用者の年収に対する一定の割合とし、50万円を超える借入れでは収入証明書の提出が必要となったのです。

 

申し合わせの通達が出された後にも、銀行によっては未だに明確な借入れ制限を行っていない所もあったようですが、金融庁が検査で改善を促したことで、融資上限を検討するなど取り組みの改善に動いているということです。(参考:朝日新聞デジタル「銀行カードローン検査、審査や融資上限設定で一定の改善=金融庁」

 

結論、銀行カードローンは消費者金融より借りやすいとは言えない!

銀行カードローンは消費者金融よりも低金利となっていて、例えば10万円借りる場合の両者の金利差は4%もあるのです。金利面だけ見るのであれば銀行カードローンの方が消費者金融よりもお金を借りやすいということになるのでしょう。

 

ただし、低金利で融資するからには厳しい審査基準をクリアする必要もあります。この点でまずハードルが高いと感じる方はいるかも知れません。更には、消費者金融では可能な即日融資が利用できないこと、銀行カードローンのメリットでもあった総量規制の対象外も取り払われてしまったことを考えると、銀行カードローンは消費者金融より借りやすいとは言えないでしょうね。

 

お金を借りたい時には往々として、「今すぐ借りたい」や「即日融資して欲しい」ということが付いて回るものです。このような希望を満たせることで、初めて借りやすいキャッシングであることを実感できるのではないでしょうか。